2月マンガレビュー

「シャーリー」 森薫 エンターブレイン



これはあきまへん。
ある意味「エマ」以上に兇悪です。
こんなめんごいメイドを一人飼育・・・もとい、雇いたい。
男のロマンですな、うはははは
いや作者は女性だから人類全体のというべきか。
本来同人誌で高値がついていたものなんでしょうが、
こういうものまで出版されるところが出版不況の表れか。
私の行った本屋では一冊しかありませんでしたが、都会では平済みらしいです。
地域格差の大きい一冊です。
黙って読んでメイドに転んでください。


「晴れた日には絶望が見える」 あびゅうきょ 幻冬舎



なんと久しぶりの「あびゅうきょ」の新作です。
かなり古い方で、「プチアップルパイ」(徳間書店)あたりから
ずっと一貫したテーマで描いておられます。
トーンを拒否したパラノイックな描きこみとパノラマな構図は意味ありげで
観る者にしてその読解力を試されるようですが、
実は「少女」「神道」「兵器」の好きなもの3代噺にすぎません。
メカフェチ、ロリ、ヲタクという言葉が一般化する前から(したのか?)
ずっと先駆者であり続けたといえるでしょう。
しかしHPではお仕事を業界向けに公然と募集されていたりして、
かなり茨の道を歩んでこられているようです。
不思議テイストですから、万人にお勧めはできかねます。
私は好きです。


「ちびまる子ちゃん」 15 さくらももこ 小学館



こちらも久しぶり、ずっとテレビに専念されていたようで、
その間に離婚したりいろいろあったようですが、アニメにもマンガにも
何の影響も散見できません。
淡々と進むノスタルジーの世界は、もはや「俳句」のワビサビ領域。
国民的ファミリーマンガと言えるのですが、
しかしこれ下手したら「ガロ」に載ってても不思議じゃないんですよね。
そのうち「森下ひろみ」のように新聞の四コマ描くようになるんでしょうか。


「週刊石川雅之」 石川雅之 講談社



これまたひねくれた漫画家です。
絵の実力は文句のつけようがないと思うのですが、
その行くべき方向というか何を求められているのかはっきり判りません。
その分これから大化けするかも知れませんし、失礼な表現ですが
器用貧乏」に終わるかもしれません。
HPはすごくまじめに更新されているようですが、きっと編集者に言わせると
そのエネルギーは貯めておいて作品に出せ!」
と怒られるんでしょうね。


「イリヤッド」 1 作 東周斎雅楽 画 魚戸おさむ 小学館



この作品とか「美味しんぼ」とか「島耕作」とか
、私は勝手にドロくさ系と呼んでおりますが、読み物としては明らかに
こちらのほうが面白く、入り込み易いものです。
マンガ喫茶で好まれるものはあきらかにこれらで、コレクターアイテムに
ならないものほど、ブクオフの100円コーナーに入れられる可能性が少なくなります。
読めば終わり、買いたいほどじゃないけど読みたい、読めばあほほど面白い。
これもそう、アトランティスを廻る謎、謎、謎の連続。
導入部からしてあからさまに面白い。
私、悪い癖だと思うのですが、こういうの読まないんですよ。