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漫画【シノハユ the dawn of age 

 

シノ観察日記(3日目)

 

『慕、想いを馳せる』

 

 


 『咲-Saki-』スピンオフ作品第3弾として【シノハユ the dawn of age】が25年9月からビッグガンガンにて連載が始まりました。

原作:小林立、作画:五十嵐あぐりというコンビは先の阿知賀編そのままです。その上で咲や穏乃達とは二つほど前の世代を描くと思われる今作は内容的にも舞台探訪的にも非常に楽しみです。

 このコラムでは【シノ観察日記】としてこれからシノハユの舞台探訪や考察記事などを紹介してゆきたいと思います。


 


 

(記事作成:26.2.11)

 (記事追加:26.2.25)

 



実は前回の途中からなのです・・・



親鳥とはぐれた雛鳥 

 

 ドラマの導入である『慕編』ともいうべき第1話~3話、その中でも最大のエピソードは松江こども麻雀大会でのバトルではなく、「母の失踪」だと思われます。

母子家庭(?)で母が突然になくなり、一人残された幼い娘は叔父に引き取られ・・・。

慕がはやりんや閑無が巡り会うことになったのは松江の地にやって来たから、そしてそれは母の失踪が引き金となっている・・・。

母の失踪が全ての始まりなのですね。しかし本編では「その翌日、母は行方不明になった」とただ一節のみ伝え、多くを語っていません。今後シノハユの物語では慕の母探しが重要なベクトルとなって作用すると推測されますのでこのスルーぷりは解せません。

どうも真相を含めて意図的に伏せられている感じがします。

 

 この「母が失踪した」ということから今回は思考を始めることにしましょう。

 

 

 

失踪した母

 

 

 

母

 

白築ナナ(年齢・職業不詳)

 

 淡い紫色の長い巻き髪をたなびかせ憂いを秘めた眼差しで慕を見つめる長身の美女・・・。

 失踪した慕の母、白築ナナです。2月に小林立先生のブログで発表になったパーソナルデータは『白築ナナ(しらつきなな) 168cm』で名前と身長のみ明らかになりました。

 これまで質屋の若旦那が『ナナ先輩』と呼んでいましたので、名前は奈々とか菜々美とかと思っていましたが、そのまま『ナナ』とはちょっと意外です。

ナナ先輩

 

ナナという名は無くはないですが一般的ではないですね、「咲」「照」等一般的な名前でない場合は原作の小林立先生は登場人物の名にもそれなりの意味を込めている傾向があります。この「ナナ」という名にも何某かの意味があるのでしょうか?

 まず人名サイトで「ナナ」という名を検索してみますが、カタカナでナナというのには特に由来や意味はないようです。他に欧米系の女性名で「nana」というはの結構あるみたいでこちらの由来は・・。

「Anne」や「Ann,Anna,Anne」が語源で発音しづらい「A」を外して「nana」としたという説があり

①AnneはHanna が元祖で"Hanna"は中世ヘブライ語で女子の名前、意味は「神様が私に子供を授けてくれる」

②Annはヘブライ語で『優雅、神の慈悲』の意味

・・・ちょっと関係有りそうな、無さそうな・・・。

 

 少し検索を広げて実際に命名された方のご意見を拝見していると「なな」という読みに「7月7日の七夕生まれ」とする方がいました。nanaで『7(なな)』を重ねる意味を持たしている・・・。

七夕といえば織姫と彦星の七夕伝説ですがこちらも幸せに暮らしていた二人が引き裂かれる話ですよね。ちなみに七夕伝説の元ネタになった中国の民話【牛郎織姫】の記述に、7月7日に虹の雲が漂い七人の仙女が人間の河の辺に降りて、羽衣を脱いで水浴びをしていた、その時、牛郎が7番目の仙女(織女)の紫色羽衣を盗み、求婚をした。とあります。その後二人は結婚するのですが、織姫が機織りを辞めてしまった為に天帝の怒りを買い織姫は川向こうの天帝のもとに引き戻されました、年に一度会うことだけを許されて・・・。

織姫?

上の画像は第1話冒頭のカットを切り抜いたものですが、織姫としてもしっくりきますね。ひょっとしてナナさんの薄紫の髪色は羽衣の色からかな?

 

 名前の他にナナさんに関する情報をまとめてみますと・・・、

① 身長168cm

  女性としては長身の部類ですね、弟君(耕介) が176cmということなので姉弟揃って平均よりは背が高いということですか。慕も将来的には160cm台の身長なのかな?

 


② 年齢不詳

  ・・・とは言え慕が生まれた際のナナさんはかなり若く描かれており、弟君も高校生のようであります。また弟君と同学年ぽい質屋の若旦那も「ナナ先輩」と呼んでいることからもそれほど年が離れているとは思われません。多分、慕誕生時で20歳前後、失踪時には30才前後と推察されます。

 

③ 母子家庭

  父親の描写は一切なく、第1話冒頭で暗に離婚歴があることを仄めかしています。

またナナさんが失踪後に叔父のリチャードソンの所に身を寄せていることからも父親は不在のようです。

男運無し

ナナさん曰く「男を見る目はない」そうです。

 

④ 職業不詳

  職業のヒントとなる描写はありません。第1話の家族麻雀のエピソードでは平日の夕方にゴロゴロとしていましたが休みの日ということなら別に不自然ではありません。また第1話の家族麻雀のシーンで食費の出所を「私の金でな」と言っているので収入はありそうです。

 ここで注目すべきはその収入の規模です。

母子の生活水準から推し量ると、

  A 自宅は横浜市内の3LDKのマンション(分譲?)

    ・指紋認証式セキュリテイーゲート付き

    ・全面フローリング、IHコンロ標準装備

充実ライフ

 

  B 家電設備は充実

    ・50インチクラスの薄型モニターと小型コンポ

    ・大容量の冷蔵庫(中身充実)

  C 母子共に服装・髪型は端正(身嗜みに金をかけている)

    ・服装はお洒落で複数のコーデイネイト(登場の度に違う装い)

    ・髪の手入れも欠かしていない?

 

・・・以上のような点を考慮すると、母子家庭と言えど生活保護により生計を立てていたりワーキングプアの状態とはほど遠く、月々のローン返済(10万円程度)や光熱費(数万円)を考えると少なくとも年収600万円以上(手取りで月約30万円)の収入があると見込まれます。これは30才代前半女性が平均年収300万円位であることを考えると、特殊な技能職とか自営業もしくはパトロンが居るものと推察できます。

 

⑤ 左利き、右打ち

  まずはこのカットをご覧下さい。

左利き

 

第2話での回想シーンです。幼い慕が笑顔で手を引かれています。

手を引く七分丈の女性は、母親のナナさんと思われます。

このカットでは慕の左手をナナさんの右手が引いています。そしてナナさんの「右手」には「腕時計」が巻かれています。

次にこちらもご覧下さい。

母

 

 第1話での慕の回想シーンです。ナナさんが慕の頭を左手で撫でています。

どちらのカットも手の左右に関連した左利きであることの描写です。

まず上のカットでは通常「左手」に巻かれる「腕時計」が、「右手」に巻かれています。

多くの場合右手巻きは左利きの方で、利き腕を多用する為に時計が破損したり作用の邪魔になるというからするという。

下のカットは頭を撫でるという愛情表現は概ね利き腕で行うであろうということ。

この2カットはかなりの大コマですので左右の書き間違いとかではなく、意識的にそう描かれたものであると思われます。

 ただ左利きであることに何か意味があるのかは今のところ不明ですが、敢えて描写した点に関しては注目する必要がありそうです。

 またナナさんは麻雀シーンでは「右手」で牌を切っています。

これについてはどうも咲-Saki-の世界では「左利きでも、右手打ち」のルールみたいなのがあるようで考察されている方もいます。

 

【のどっちが右手で麻雀を打つようになったきっかけって何だろう? - 私的素敵ジャンク】

 

⑥ 失踪理由不明

  本編では『その翌日 母は行方不明になった』とあるだけで失踪なのか、事件なのかさえ不明なのです。

  ただ次の点から私はこれは自らの意志で行方を眩ます『失踪』だと考えます。

  A 家族麻雀のシーンで慕を見つめるナナさんの意味深なカットが2つある

   (いずれも慕の成長を確かめるような眼差し)

 

  B 事件性がある場合は犯罪被害家族となるわけで、捜査情報も含めて行方不明の状況を慕が承知する可能性が高いがそう言った描写がない。

 

  C 慕の麻雀をする最大のモチベーションは「麻雀大会で活躍すれば(報道されれば)母が自分を見つけてくれる」であり、少なくとも慕はナナさんが比較的自由の身にあると思っている。(理由があって身を隠しているが、自分の存在を示せば会いに来てくれる)

 

  D 弟君は姉がすぐには戻らないと考えており、行方不明になった数ヶ月後に姪を松江に引き取り、更には母を連想する麻雀牌を質入れする。これはある程度失踪の理由も判っている上での行動と思われ、もし事件性がある場合は(ナナさんの死亡も含めて)突然消息がつかめる可能性もあるのでここまで踏み切れないと思われ。

 

 では、自らの意志で行方不明となった失踪として、その理由は何でしょう?

一つの可能性として私は『恋愛沙汰』というのを挙げておきます。

根拠としては次の1点のみですが・・・。

左利き

 再びこのカットです。このカットのナナさんの腕の部分を拡大しますと、

 

ミサンガ?

 

・・・こんな感じに。ここで注目は腕時計の下に見える装飾品が問題です。

 

これ”ミサンガ”ですよね?

 

いやきっと”ミサンガ”です!

 

”ミサンガ”なんだよー・・・!

 

・・・これがミサンガだとすれば『右手にミサンガ』の意味は・・・、『(俗)恋愛の成就』だそうです。

 

  以上根拠終わり。(笑)

 

 まあ、先の天の川伝説から紐解けば、恋愛の末に愛する者と引き離されるということで関係もありそうですけどね。

 

 

(注:以下⑦項目は2月末に追加しました。)

 

⑦ 失踪時期は春か秋?

  慕が松江に越した際には「春」とされていますが、その前の横浜での話には時期が明記されていません。

  カット等から類推すると、慕達の服装(ジャンパーや半袖描写無し)から春か秋、それも冷え込みとは無縁でかつ汗ばむこともなしの時期ということで4~5月もしくは10月頃でしょうか?

 

 

 

  もう一つ「トマト」を買うシーンがあるのでこれもヒントでしょうか?

 

 

 

  トマトの旬は夏~秋なのでそこから考えると秋なのですが、最近はハウス物が年中出てますので一概には言えませんね。ただ最近毎週末はスーパーで買い物をしている私にはちょっと気になる点があります、まずは下の写真を見て下さい。

 

 

 

  これは2月末のスーパーの様子です。ハウス物のトマトはこんな感じで売っていました。

 

 

 

  一方こちらはその時が旬のリンゴです。棚一面にいろんな品種のリンゴが並べられています。

 

 

 

 

  ・・・こういう形でみると慕が買い求めているトマトは、他の野菜達に囲まれておりオフシーズンのような感じがしますね。

  

  ・・・以上の点から私は失踪の時期が4~5月(GWの頃を除く)ではないかと思うのです。

そして4月か5月かというと、そこまでは判然としません。

弟君が再会した時に「1ヶ月ぶり」と言っていることを考えると間に大きな休みを挟んでいるとは思えないのですが、決定打ではありませんね。

  いずれの場合でも春に失踪したのに、松江に引き取られた頃の「春」という描写と整合が取りにくいことと、また幼い慕うが1年近く横浜に一人で居たのかという問題に直面しますが・・・。

 

 

 

 

 

 ・・・とまあナナさんのパーソナルデータについて考察してみましたが依然謎だらけの女性ですね。

 

・・・では本日の講釈はここまで。次回はナナさんの失踪から考えられる伏線について考察してみたいと思います。

 

【シノ観察日記(4日目) 慕、捜し求める】

 

 


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以上、つたない考察をご覧いただきありがとうございました。

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