諸国漫遊 浪速・大阪市 

 

漫画【 咲 Saki 】

 

〜 上町台地 〜

(記事作成:22.11.23)

(記事追加:23. 3.19) 

 (記事追加:24. 5. 3) 

 

 

咲くやこの花、今度は大阪だった・・・

 

 またもや美少女麻雀学園漫画「咲 Saki」(小林立著、ヤングガンガン連載)です。


この作品は萌え萌えな美少女高校生達が高校麻雀No.1を目指して対局を繰り返す異色の麻雀マンガですが、かたや作中に登場する背景や扉絵は実在する風景を元にした高精細な描画で定評があります。本編に登場するのは主に長野県や首都圏の風景ですが、扉絵や単行本の見開きカラーページを中心に各地の風景が登場することがあります。【諸国漫遊〜大和・奈良県橿原市〜】諸国漫遊 大和・奈良県吉野郡吉野町でも取り上げました風景もその一つです。

そしてこの関西の地に奈良県の他にも舞台が新たに出現したのです。大阪・浪速の地に咲く少女達の舞台として・・・。

 

 

南大阪地区代表校:姫松高校

 

 

 強豪揃いの長野県予選を制しインターハイ全国大会に駒を進めた清澄高校の前にまず立ちはだかるのはシード校鹿児島・永水女子と古豪南大阪・姫松高校です。

 

 この咲という作品の特徴として全国大会出場校の校名にはその県下(地域)に実在する地名が充てられています。ですから行政区域としての「姫松」ではありませんが、大阪市南部を走る阪界電鉄の駅名とそこに隣接する交差点名に「姫松」の名が存在します。

 

姫松地図

 

 

  JR天王寺駅前から阪界電車に揺られて5駅目、旧熊野街道上の路面軌道に設置された姫松駅に到着します。この付近は大阪市の住吉区と阿倍野区の境であり、上町台地の西端部の「帝塚山」と呼ばれる地域です。一帯の通称「帝塚山」は小粋なショップが建ち並ぶ高級住宅街というイメージがありますが、隙間のない住宅地域が広がっている姫松駅周辺は大阪の下町という感が強いです。(第68局で愛宕が関西弁丸出しの会話をしているのを聞いて現場のイメージにぴったりだと思いましたね。)

 姫松高校はそんな住宅街に囲まれた一角に存在します。(と思われます。)

 

姫松駅と交差点 

(姫松駅と交差点の様子)

 

仮想扉絵

(ついでに仮想の扉絵を作ってみました)

 

 これらの画像は22年夏コミ用に【近畿地区出場校紹介】として姫松周辺を取材したものです。

 

 

ついに登場!上町台地!!

 

 

 第2回戦の先鋒戦オーラスになる第74局「神鬼」にてついに大阪物件が登場しました。

それもいきなり扉絵です。

 

74局扉絵

 

  ・・・出た階段上からの睥睨構図!何話かに1度は必ず出てきますね。(笑

ともあれこの時期の扉絵ですから場所は全国大会が行われている「東京」か地元の「大阪」のどちらかでしょう。

よく見ると姫松の二人組はセイターを着込んでいますから春か秋の様子なのかと思われます。(本編の回想シーンが「15ヵ月前」とした1年前の5月ごろの話です。)

 それなら「大阪」で「姫松」の周辺の風景、それもこれだけの段差がある土地とすれば上町台地に沿ったあたりだろうと思ったわけです。

・・・と地図で階段のある地域を調べようとした矢先に、師匠のUSO9000氏がmixiの『咲探訪コミュ』にて「ここでしょ?」とグーグルマップで示しておられました・・・。orz

それがここ↓です。

 


大きな地図で見る 

 

 

てっ・・・、「天下茶屋(てんがじゃや)」かよ・・・。

同じ上町台地の上とはいえ「姫松」よりも2kmも北ですだ・・・。

 

ちなみにUSO氏は右上に描かれている鉄塔が新今宮にあるNTTの通信塔であることを突き止め、「この角度で見える丘陵地帯の階段」を調べていったとのことです。(毎度その「方向フェチぶりには脱帽いたします)

・・・つうことで久々に「見てこい指令」の探訪です。

 

時は発売日の翌日(考えてみれば凄いよな)11月20日(土)朝の7時30分であります。天王寺駅前から阪堺線の路面電車に揺られること5分、「松虫」という風情のある駅から混沌とした住宅街を歩くこと約10分、急に視界が開けた道路上に目指す場所はありました。

 

松虫の現場

 

携帯電話のカメラで撮影しました。構図が甘いのには理由があります。

いつもは本やキャプ画を取り出して見比べて写真を撮るのですが今回はそれが不可能でした。なので現場で立ち止まっておもむろに携帯を取り出して、頭の中の構図を頼りにパチリとやってさっさと離脱しました。

実はこの場所「女子校(中学・高校)の通用門の真前」なのです。(汗

土曜ですが今日は登校日です、時刻が時刻だけに階段の背後の路地には多くのお嬢様方が行きかっておられまして・・・。

ここ10年学校を舞台とした凶悪事件が多発した関西の学校ですので当然警備員さんが通用門もぬかり無くか固めておられます。もしこの場で紙袋を提げたハーフコート姿のおっさんがヤンガンを取出そうと紙袋の中をゴソゴソとしだした瞬間に・・・、劇場版のキョン君よろしく警備員さんに取り押さえられるのは必定です。orz

(ですから探訪される方は時間や曜日には十分注意してください。)

 

 さてそんなわずかな現場ですが印象としては扉絵は「昼休みに学校を抜け出してちょっとお散歩」というコンセプトなのかなあ〜と思われます。

 

 

 

小林立先生(作者)お泊まり疑惑発覚!? か?

 

 この中の回想で出てくる「15ヶ月前」のカットが今回の現場です。

 

15ヶ月前キャプ

 


大きな地図で見る 


まずこのカットの元画像が撮られた場所ですが近鉄百貨店の東側にある『天王寺都ホテル』でした。
(地図(A)地点、(B)地点はランドマークのビル)

 

15ヶ月前画像


画像 А.曠謄觝脳絣(17階)のスカイラウンジの南側窓から撮影しました。構図は完全に一致しますね。
(ラウンジには「お客を案内することになるかもしれないので眺望を確認したいのですが・・・。」(少なくとも嘘ではない)と言ってデイナー開店前に入れてもらいました。)

 まず手前右下隅の白い建物は『阿部野橋近鉄百貨店』の屋上です。

 

画像

 

画像

 


 画像では矢印のビルがキャプ画とは明らかに建て進められています。このビルは現在外装工事が完了して内部工事が行われている物で、その建築過程が描かれたと考えれば初夏辺りの状況なのかなあと思われます。
感触的にはトーナメント表が発表されて姫松が登場する辺りでの現場取材だったのかな・・・と。
(しかし一方でヤンガンの巻末目次で「この夏の思い出」というお題で「何処にも行かず近場で写真取材」という旨の作者一口コメントを寄せられているのを見た記憶があるので、春くらいという可能性も・・・)

 ちなみに姫松高校の名前を持つ「姫松」や今回の扉絵近くの「松虫」の各駅にはホテルから150mの所にある、「天王寺駅前」駅より阪堺電鉄の路面電車に揺られて15分〜5分です。
あと近鉄百貨店の階下にある近鉄阿倍野駅からは吉野行きの特急や急行が頻繁に発着しておりここを拠点にすれば原村和のふるさと吉野山・阿知賀・橿原の日帰り取材も可能です。

 このホテルに腰を下ろして取材したとすれば、これからも周辺の舞台の登場が期待できますね。(もちろん「奈良物語」の舞台も)

 


(記事追加:23.3.19)

 

 

〜そして、ついに姫松登場!〜

 

  東北・関東大震災の余波でヤングガンガンの店頭販売に遅れが続出した3月18日、第80局の扉絵に姫松物件が登場しました。それも舞台は阪堺電車の車内、場所は姫松駅です。

 

 扉絵は路面電車の車内のようです。(天井仕切中央には車体番号【606】を示すプレートが)
デコ眼鏡ちゃんの頭上に見えるビルは・・・、上で紹介した天王寺のランドマークタワー(※2)なのでこれが道路の延長線上に見える路面電車が走る区間といえば・・・。熊野街道沿いの阪堺電車上町線ということになります。

この区間は1km程の直線区間なのでここまで来れば特定は簡単でした。

 

※2: 実はもう一つのタワービル、天王寺地区東の「シテイータワーグラン天王寺」の方でした。

 

第80局扉

 

【壱】

 翌日早速確認に行ってきました。

 土曜日の朝9時頃に天王寺駅前駅に到着すると偶然にも扉絵に描かれていた車体番号【606】の車両が入線していました。早速これに乗り込んでみました。画像は天王寺駅前駅で停車中に撮影したものです。(多少マナー違反ではありますが)

扉絵とほぼ同じ位置から撮っています。細部まで良く描かれているのがわかります。

 

【弐】

 姫松交差点で熊野街道上を北方向に向かって撮影しました。信号機の向こうに姫松駅があります。

扉絵の視点は右側の軌道(線路)からのものになります。正面にはランドマークタワーがハッキリと鎮座しています。

 

【参】

 同じ位置から天王寺駅前行きの同型車両の【605】の車内から撮影しました。

(視点としてはもっと窓側に寄らねばなりませんがお客さんがいるのでこの辺りが限界です。)

 

 

第80局扉解説

 

  ‥群寺地区東側のランドマークタワーが熊野街道の延長線上に見えますが、キャプ画と画像では画像側が街道の左に寄っている様な感じです。

 

  

 

 ◆,海慮従譴鯑団蠅垢觸斗廚淵▲ぅ謄爐魯ャプ画に僅かに描かれた『黒縁の円形の物体』でした。これは姫松交差点の北東角にある有名な洋菓子店『POIRE帝塚山本店』の窓でした。特徴的な目玉型がしっかりと確認できます。

 

 キャプ画には妹の首部の車外に斜めの溝のような物が描かれています。横断歩道とも考えられますが、,任慮え方も考慮すると右隣の南行きの電車で北向きの線路が写り込んでいると考える方がしっくり来ますね。

 

 ぁー崙發旅告も違いがあります。

   阪堺線のHPによると吊り広告は3日単位、枠広告は月単位なのでうまく調べることができれば小林先生が取材を行った時期がわかりますね。

 

(検法。僑娃業崋屬粒袷は黄色とブルーの目を引く物ですが、昨年の取材時(22年7月)には白系統の車両であったので今後走る姿が登場すれば小林先生の取材時期を特定する手がかりになりますね。

 

(后法^ε羯佶紊下校時に南行きの電車に乗り込んでいたとすると、「浜寺駅前」「我孫子道」「住吉公園」等の行き先の電車で向かったと思われます。

小林先生は鉄道路線や地図に知識が多い(・・・というより鉄ちゃん?)と思われますので、近くには南海線の駅も有り、またJRや他社線に乗り継ぐには天王寺に向かう方が便利なのに敢えて南に向かっているということは阪堺線沿線に姉妹の家があると設定されている推測できます。

今後姉妹の自宅周辺の風景として住吉大社や浜寺ジャンボプールが登場するかもしれませんね。

 

 

 

 


(記事追加:24.5.6)

 

 

〜住吉で折り返し、そして・・・〜

 

 

 前の80局扉絵から丸1年以上経過した平成24年の4月、第96局の扉として新たな姫松物件が出現しました。

 舞台の場所は阪堺電車上町線神ノ木駅です。

 

 この場所の特定は割と楽でした。姫松高校の面々が描かれているので大阪市内の光景であると推測され、この地域で単車運行の電車と言えば阪堺電車、んで記憶上で大阪市内で高架駅となるのは阪堺線の今池駅と上町線の神ノ木駅の二つ、あとは駅名で画像検索をかけるとハイ特定となりました。

 

 この駅は天王寺から上町台地上を南行してきた上町線が南端に達して、その台地から住吉大社前に下がってくる途中で南海線を跨線する築堤上にあります。

上の80局扉絵での電車に揺られて5分程で到着します、次の駅は住吉大社の北西角にあたる住吉駅です。80局扉絵の解説で『今後姉妹の自宅周辺の風景として住吉大社や浜寺ジャンボプールが登場するかもしれませんね。』と書きましたが図らずもそのようになった形です。ただ80局扉絵では愛宕姉妹が半袖の夏服に対し今回はブレザー姿です、木々の緑の様子も含めて新緑の5月辺りの光景のようなので時間的には連作と言うことではないようです。

 

 

 現場に立ってみると、例によって超広角で撮影されているのが判ります。

画像では地物の位置関係を保つように駐車場に入り込んで引いて撮影していますがそうすると右手階段部分にブロック塀が写り込みます。

撮影ポイントとしては駐車場の入口前でこの画像から3歩へ左とかなりタイトです(笑

特に橋脚右手に見える南海線の信号機(実際には線路の向こう側)が奥の地下道入口との間に見えるようにするにはかなり大変です。

キャプ画の車両は阪堺電車最古の「モ161形」のクラッシック塗装の車両のようです。

この車両は冷房化されていないので夏場の運行は極端に少ないようです、また下の画像のようにラッピング広告のバージョンも有るので車両も含めて同じように撮影するのはかなりの幸運が必要になります。(画像は2つとも天王寺方面行きの電車を撮影しました。キャプ画と照らし合わせると住吉方面に行く電車のようですね。)

 

 

 

  更にもう1点、実は半年程前には88局扉絵として新たな舞台が出ていました。

場所は阪堺電車阪堺線聖天坂駅近くの上町台地の西辺部です。上の74局扉絵から1kmほど南にあります。

この場所は探訪コミュのしにふぃえ さんが特定されました

 

 

 

 

 

 

 

 〜探訪備忘録・上町台地〜

 

 

 

 © 2009 Ritz Kobayashi / SQUAREENIX

 

 

 

 

 

 

 第74局では回想シーンで姫松高校の校舎が登場します。

 まず「15ヶ月前」のカットに続くシーンで登場した姫松高校の外観です。緑地の中に独特なデザインの校舎が並んでいます。

ただこれは現場の状況に合いません。

画像は「阪堺線松虫駅」周辺の風景ですが、線路間近まで建物が迫り狭小住宅が隙間無くびっしりと並んでいます。この周辺は昔から開けた下町であり、上町台地の上も下もわずかな土地も利用し尽くされています。学校も例外ではなくあまり広くない敷地一杯に校舎が逼迫して建てられています。ですからこの様な贅沢な土地の利用はこの地域では殆ど見ることができませんね。

 

 (23.4.3追加)

← 左の画像は帝塚山学園の校舎外観です。広い空き地はありませんが雰囲気的には近い物があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次に校舎の屋上のシーンです。

この屋上はかなり特徴的です。

‘矛燭鬚靴討い

  通常校舎は長方形の屋上ですので柵は直線上に延びるのですが、キャプ画の柵はかなりジグザグしています。キャプ画の背後はわかりませんが少なくとも凸型をした屋上のようです。

階段もしくはエレベーターが2基以上ある

2鮎綛渋ながユニーク

  ペントハウスの上には給水タンクのような物体があります。また櫓の上には空調用の水冷式冷却装置らしき物体も・・・。ただ給水タンクはともかく、このタイプの冷却装置は地上設置型が多く、屋上に設置する場合は大規模ビルの例が多いようです。

校舎外観と同じく、現場周辺の学校ではデザインは様々ですが基本長方形タイプの校舎であり、屋上自体も空間利用の為に様々な構造物が乱立している事が多いようです。

画像は階段下の地域で見かけた鉄工所の建物。建物自体ユニークですが屋上の形としてはイメージ的に近い物があると思いますね。

 

 

 

 

 

 

 

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以上、つたない探訪記をご覧いただきありがとうございました。

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